土俵一路

花形力士の取り口分析、上位陣の対戦別展望、幕下以下有望力士の特集などを更新中。旬の話題にフォーカスしたコラム調の記事も気の向くままに… 「本場所中も本場所後も楽しめる」をコンセプトとして、マイペースかつストイックに我が道を往き続けます。                    ご意見・ご感想は chiyoganme39@yahoo.co.jp まで

伝言板 平成30年分

伝言板が伝言板の域を越えるあまり、新規記事が全然アップされないブログはこちらです(笑)そろそろ予想部分を独立させたり「中盤戦展望」記事を立ち上げることも考えるべきかな。。


10月1日
貴乃花親方の退職が正式に決定。月も変わって協会に対して一番書きたかったことも前日分までに述べさせてもらったので、今後の経過を見守るというスタンスを取りつつ、ひとまず元の更新に戻りたい。
先場所は非常に見どころが多かっただけに、久々の別ブログ(空想座談会)を稼働させつつ、改めて上位6力士の現在地を明らかにしてみようかな、などとも考えています。
他ジャンルのブログなどと並行しながら…となりますから、上げられるとしても10月中旬以降だとは思いますが、気長にお待ちいただけるとありがたいです。

9月29日
醒めた物言いをするなら、貴乃花親方はもう近いうちに協会の人ではなくなってしまいますから、やいのやいの言ったところであまり甲斐のあることとは思えないんですよね…

それよりは、今後も永く続いていく(であろう)協会サイドへの小言を並べたてずにはいられない。
25日付のツイッターでは
7月末の理事会で決まった重大な事項がその内容の合理性や妥当性の検証も含め、メディアを通じてすぐには報道されなかったのは何故なのか
公式サイトに決定事項の掲載が見当たらないことも含め、今回に限らないが変わって欲しい部分

と書きましたが、どうやら7月末に開催された理事会での決定事項(例の一門に関する取り決め)は報道各社にもまったく伝わっていなかったよう。
それほどに重要な内容であれば、協会公式の電子公告ページ(「協会からのお知らせ」)にて、その意義や、根拠となる定款なり規則なりの条項etc...をすみやかに掲載しなければならない筈が、実際には文書として協会員に通達されることすらなかった。これでは協会としての意思決定プロセスに重大な欠陥があるとせざるをえませんし、慣例だからと開き直られては困り果ててしまうばかり。
今回の騒動が一区切りとなったからそれで良しというのではなく、問題点として指摘された部分は真摯に受け止め、改善に努めてもらいたいものです。

9月26日
いきなり書き出しますが、そもそも一門に関する事項って定款には何も載ってないんですよね。。
明文化に向けて定款変更の手続きを経るにしても、評議委員会の決議が要るはずなのですが、そういう類の話があまり浮上してこないまま、今回のような流れとなっていることには疑問を感じます。

細かいことを指摘するようですが、適法な手続に沿って事案を処理することにどこまでも拘っていかなければ、公益性も透明性もあったもんじゃないわけですからね…


9月24日
三賞該当者なしの発表にたいへん驚き、また深い失望を感じました。
三賞制定の意義に照らせば、「無理に選ぶくらいなら…」という見解に関しては的外れとしか言いようがないわけなのですが、そもそも上位安泰の場所で三役として初の勝ち越しを達成、最終的には9番まで星を伸ばした若武者貴景勝は「無理」でもなんでもなく、当然に受賞・顕彰するべき対象でしょう。百歩譲って嘉風の見送りには矛を収めるとしても、貴景勝が落選となった経緯には不可解さしかありません。


9月22日
三賞最終予想
敢闘:嘉風
技能:貴景勝

なんだかんだで2名受賞にこぎ着けたのかな?
嘉風は選考委員受けも良いですから、無条件で貰えると予想しましたが、もちろん条件付きの可能性もあり。
相手が北勝富士という点に鑑みれば、10%くらいの確率で「勝ったほうが」のパターンになるかもしれません。

※終盤戦展望は13日目時点で優勝争いの趨勢が固まってしまったので今場所分の更新を終了。
稀勢の里の現役続行にメドが付き、栃ノ心もカド番を脱出したことで、新年以降も彼らが横綱・大関として取る
公算が強まりましたので、今後は上位6力士の「取り口分析」を再構成の上、改訂版として公開すべく準備を進めてまいります。
形に表すのはずいぶん先(おそらくは新年早々に纏めて発表)になりますが、その間に九州場所の序盤&終盤戦展望も挟むつもり&恒例の幕下以下記事も12月中旬頃には出しますゆえ、併せて楽しみにしていただければと思っています。

9月18日
序盤戦も1日遅れたので、終盤戦展望も1日遅れで明日更新とします。
…というのも、序盤戦展望を豪栄道×御嶽海を観てからの判断としたように、白鵬に関して、御嶽海以外の相手は正直緩かった感があるこの4日間では、まだ賜杯奪還の余地ありやなしやを測りかねていて、明日の髙安戦を観なければ何とも言えないんですよね…
何と言っても立合い、髙安の体当たりに対して踏み込んでいくのか、(張りながらのケースも含め)軸をずらすのか。右四つに組み勝ったとしても、そこから髙安の重い腰をいかに崩せるのか。左四つになってしまったとして、打開する術を持つのか。
鶴竜に関する分析は、序盤戦部分と何らズレることなく今すぐ書ける状態に仕上がっていますし、稀勢の里もどうやら一息つけましたから(と言っても明日の逸ノ城戦は落とせない一番ですが)、明日は白鵬(と髙安)の最終盤について、たっぷり検証してみます。

9月17日
今日白鵬が見せた「棒立ち」ですが、まあ奥が深いんですよね。
あの凭れかかり具合だけで記事一本書けてしまうくらい。
こうした専門書には載らない類の「生きた特技」を、なるべく簡潔に言語化して表したい欲求はずっと持ち続けています。


9月16日
苦杯・苦戦・苦杯と並んだこの3日、やっぱり踏み込み足が左なんですよね…そこが一番気になる。
とある疑いも考え合わせれば、右から出たほうがいいように思えてならないのですが。
明日の栃ノ心戦は、栃ノ心の右攻め(「右差し」には限らない)と稀勢の里の左からの仕事、どちらが勝るかでしょう。それにしても両者にとってあまりにも厳しい取組ですね。

9月13日 稀勢の里5連勝
今日は落ち着いていましたね。右で引っ張りこんでおいての差し手争いは、けがをする前の対戦がごとく制し、深い右上手を引いて左半身の相手を追いかけた場面もヒヤッとはしましたが、攻め急がず、きちんと相手の逆転技も頭に入れた取り方が出来ていました。
出るところは出る、留まるところは留まるというのは、強いときでも案外やれていなかったことなんですけど、よく堪えて理詰めで取っているのは立派。
また、今日にせよ豊山戦にせよ、左を差せず或いは振りほどかれた際にも、相手の右は突破させることなく、たとえ後退しながらであっても、自分の左から相手の右を揺さぶっているので、完全には密着させずに右からの決め技に繋げられている。
一昨年の春・夏、去年の春など本当に強かった時期の取り口と比べるのは酷なれど、少なくとも大胸筋云々の前に、下半身がグラグラしていた昨年九州・今年初場所あたりとは違う姿で土俵に上がってくれているのは間違いなさそうです。
明日は千代大龍戦。前回対戦時の昨年九州には、立合い頭から当たっていきましたが、明日もそれくらいのつもりで低く、下から下から相手の突きをはね上げて引かせるような攻めを。その際にしっかり足が出て行くかどうかでしょう。捕まえることより、しっかり圧力をかけることに集中したい。

※こんな感じで稀勢の里分は出来上がったのですが、序盤戦の振り返り記事に関しては、明日の御嶽海×豪栄道を観てから上げたいので、明日or土曜日朝の投稿とします。

9月12日
稀勢の里は苦しみながらの4連勝。
ただ、明日の正代は差し身と出足の良さを兼ね備えた相手。左大胸筋を故障して以来の取り口を鑑みるに、合口の良さは参考にならぬ難敵と見ていますが、これに勝って序盤を無傷で行けるようなら、少し安心できる度合いも高まるのかなと思います。
立合いないし巻き替えで二本入られるのも怖いし、深い右上手で攻め急いだところにすくい投げが飛んでくるのも怖い。しかし、要所でひと堪えすることができれば必ず勝機は巡ってくるでしょうから、我慢強く取り切ってくれることを願うしかありませんね。




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平成30年秋場所 終盤戦展望

残り4日で白鵬が遂に単独トップ。幕内1000勝をおよそ1年ぶりの優勝で飾れるか、今場所も最終盤の土俵を展望します。

白鵬 11-0→12-0
今日の髙安戦、絶対に駆け引き負けしまいと何重にも施した相手の警戒を悠々といなし、3度目の立合いで焦りの見える髙安を自分だけの呼吸に引っ張り込んで立たせました。
完全に駆け引きオンリーの勝負に持ち込む様は、右で張って左差し、あるいは両差し狙いという策戦も含め、かつてそうした攻めによって稀勢の里の挑戦を幾度も退けてきた光景を思い起こさせるには十分。
勝利に拘る姿勢には批判がつきまとうけれども、ヒール扱いもお構いなしとばかりに大一番でこれほど苛烈な戦法を用いるのは久しぶりのことですし、今場所にかける意欲のほどが伺えます。

今日の相撲をある意味での決意表明として、残りの対上位陣にも力相撲・圧力負けを回避すべく個別の策戦を繰り出していくのでしょう。
明日の栃ノ心に対しては、いかに中に入るなり頭をつけるなりの格好に持ち込んでいくか。
立合いの駆け引きに関して、夏場所の対戦で栃ノ心が乗ってきませんでしたから、自分の呼吸だけで立つための工夫ぶり(正当な工夫ではないとの声には「おっしゃる通り」としか言えませんが)にも注目したい。
また、右足親指の痛みは誰よりも知っている横綱ですから、表出している栃ノ心の欠陥を突くような具体的な狙いがあるのかどうか。

・12日目の結果と明日の展望
昨日最後にちらっと書いた栃ノ心の右足を攻める(欠陥を突く)方法としては、もちろん右(栃ノ心から見て左)へ回ることが有効なわけですが、具体的な方法が浮かばなかったので示唆のみに留めていました。
で、今日の取組、意図してというよりは対応した結果なのかもしれませんが、白鵬が揉み合いから右腰をうまく使っての見事なすくい投げを決めましたね。
踏み込みも良く、左からの攻めも出して上体へ意識を向けておきながら、あれだけ急速な投げを出されると、現状の栃ノ心、どうしても右足が遅れ、宙に浮くような格好でもんどり打って倒れることになります。
昨日もこういう相撲で勝ってくれればなあ…という愚痴はさておき、今日は第一人者の回復を思わせるほどに圧巻の内容を見せてくれました。

明日はいよいよ稀勢の里と初の「横綱対決」を迎えますですが、展開としては従来通りのものが予想されます。
稀勢の里は白鵬のスピードに対応できるか、白鵬は自らのスピードに出足が伴うのか。言うまでもなく立合いの呼吸具合も勝敗を左右する大きな要因でしょう。


鶴竜 10-1→10-2
手負いの栃ノ心にまさかの敗戦で、一歩後退を強いられることに…
敗因は、本人が「完璧じゃなかった」と話す立合い、栃ノ心の左おっつけが効いて上体を起こされてしまった(左上手も引かれる)のが一点。
それでも栃ノ心が右を抜き、やや伸び加減ながらも深く二本入る形ゆえ、腰を落としてじっくり構えればなんてことはなかったのでしょうが、もう一つ本人のコメントを借りるなら「あんなところから吊られるとは…」というタイミングで抜きあげられてしまい、完全に虚を突かれましたね。∴対抗策も纏まらなかった。

文句なしで終えた10日間とは裏腹、エアポケットにハマったような負け方。ここから追う立場として、髙安・豪栄道と続いていくのはキツイですが、逆に好調の両大関を真っ向勝負で退けるようなら今日の完敗によって受けた汚名もすすがれる。まずは明日の髙安戦、体当たりに対して低い踏み込みを崩さず、右で浅い位置を引いて早く組み付く格好を作れるか。突っ張り合いに付き合うのはあまり得策でないような気がします。

・12日目の結果と明日の展望
痛恨の連敗。昨日と言い今日と言い、相手の当たりに上体が起きてしまっているのは気になるところ。右は差し負けても浅い上手が引ければ良いのですが、それも取れず、左も引っ張りこまれて胸が合う。ならばと巻き替えに出る端、右で押さえながら実にタイミングと打ち方の良い左上手投げで引きずるように投げ捨てられました。
悪夢のV逸となった初場所を思い出すような終盤に入ってからの変調。あまりにも軽く、ショッキングな負け方が続いています。
明日も大関戦、今場所の豪栄道は出足が良い上に前にも落ちませんから、突き放し合うような展開で我慢して我慢して逆に相手の叩きを引き出せるか。互いに呼吸を合わせぬ見苦しい立ちで不成立を繰り返したこともありますが、最近は解消されつつあり、明日も両者が真っ向から刀を合わせる好勝負を見せて欲しい。
鶴竜の右がやや甘くなっていると見て、豪栄道が張り差し一閃の攻勢に出る余地もないとは言えませんが…


稀勢の里 8-3→9-3
今日の逸ノ城戦、両足跳び気味に右足から出て差し手争いを目論んだものの、逸ノ城に突き放されたことで簡単に腰が崩れてしまいました(両足跳びの弱点を突かれたということでもありますが、両足跳び自体に効能があることも幾度か述べてきた通り)。
逸ノ城戦はいつも右足踏み込みから差し手争いをしようとするので、普段通りと言えば普段通り。ただ、前々回だかに負けたときも突き放されて同じような展開になっていますから、そこは研究・分析不足と言わざるをえないのかなあ。逸ノ城にこそ、左足から踏み込んで右で突きながらかましていけば良さそうなものですが、怪我をする前からほぼ一貫してやらないあたり、横綱には横綱なりのプランがあるのでしょうね。

現状、大型力士や馬力のある相手に、真っ向から押されると脆いという欠点を露呈していますが、残り4日は違ったカテゴリの4人。いかに左の差し手を突破させないかが肝腎です。
まずは明日の御嶽海戦。いきなり右おっつけ(で稀勢の里を左を封じ)にかかると言うよりは、前哨戦で突っ張ってから二本入りに来るのかなと見ていますが、動じることなく跳ね上げ跳ね上げしながら、とうとう左を差し込めるか。飛び道具があるとすれば御嶽海の変化、稀勢の里の張り差しですが、まあないでしょう。

・12日目の結果と明日の展望
ごめんなさい、張り差し使いましたね(汗)これで御嶽海の動きを止めて、覗かせにかかる左を右から絞らざるをえない展開に持ち込みました。
昨日も書いたように、この相手にはかき回される方が嫌だったのですが、おっつけられる分には大丈夫(右からの引っ張り込みも効いていましたしね)。左の侵入を許した御嶽海が深い上手を引き、稀勢が掬ったところで一度体が離れたものの、御嶽は体力を使っていますから、ここから改めて離れる展開とは行かない。やむなく再度右おっつけに出るのを落ち着いて捌き、最後は左で起こしながらの右上手という勝ちパターンに収めました。

明日は上述の通り白鵬戦。展望も既述ですが、もう対戦すること自体が見どころですから、四の五の言わずに1年半振りの対戦を観たい。白鵬×髙安戦で耐性は出来たことだし(苦笑)仮に駆け引きのみで勝負がついたとしてもガッカリはしまい。


豪栄道 9-2→10-2
髙安戦は、右の使い方が大きいという従来的な欠点を突かれて右を差し負け、胸を合わされてしまいました。
先場所負けている今日の正代戦も嫌な感じはしていましたし、実際立合いはいくらか高かったので右の差し手に拘泥すると危なかったかもしれませんが、すぐに左からの攻めが出たのは良かったですね。
また、最近は両足首の故障も影響してか、土俵際まで追い詰めても相手の回り込みに足を送りきれず、突き落としなりにバッタリ行くのも負けパターンの一つだったのに、今場所は足の運びも細かくスムーズで、安心して見ていられます(ということは足首の状態も良いのでしょう)。

優勝争いに向けては厳しい情勢ですが、3横綱との3連戦で締めくくられる最終盤に向けて、明日の阿炎戦を落とさず勝つことが上位陣としての責任。先場所は張り差しで相手のもろ手を無力化して早々に組み止めてしまいましたが、出来ることなら、真っ向もろ手を跳ね上げながら出てもらいたいものです。


・12日目の結果と明日の展望
1度目わずかに呼吸合わず、2度目は豪栄道張り差しに出るも阿炎立てず。
以上2度の不成立は反省すべきことなのですが、ともあれ3度目でよく張り差しを翻して踏み込んでいきました。今日はそれに尽きますね。硬さもあったろう中で、2敗を守って横綱3連戦に臨めることの価値は小さくない。

ちなみに、これが三役在位時としては初の2場所連続二桁。
所詮は単なる数合わせ、2場所合計で20以上というのは何度も経験(最大で24かな)していますから、特段気にしなくても良いんだろうけど、まあ記録しておくに越したことはないのかなと。勿論、来場所以降も3場所・4場所と伸ばしていってもらいたいものです。



髙安 9-2→10-2
今日のことは忘れるに限ります。
明日は過度な駆け引きをしない方の横綱戦。目一杯自身の体当たりをぶつければいい。二の矢は、左四つに組んでも横綱に右で良い位置を引かれて半身になると苦しい。やはり突っ張りから打開していく狙いがベターか。

・12日目の結果と明日の展望
昨日の今日でくさらず、対横綱戦に価値のある白星を掴みとりました。投げのタイミングと豪快さもあっぱれですが、何と言っても踏み込みの良さと、それに伴う胸を合わせる早さが勝因でしたね。

残り3日の相手は阿炎・御嶽海・栃ノ心(14・楽日は予想)、幕内では初となる13勝も見えてきました。綱取りの起点という意味でも、重要な最終盤となってきます。



栃ノ心 7-4→7-5
今日の勝利でカド番脱出に大きく前進。明日の白鵬戦も、今日のように左から質の高い踏み込み、且つおっつけながらの上手が引けるか。がっぷり四つになれば、白鵬も今や引きつけても上体優位で下半身の力を相手に伝えきれなくなっている。自信を持って渡り合い、機を見て白鵬の上手が切れるかどうか。

・12日目の結果と明日の展望
今日のカド番脱出はならず。
明日・明後日の平幕戦で決めたいところですが、苦手の正代戦が組まれるのだから大変。右攻めが効かないので挟み付けきれない構図が浮かび、左を引いても二本差されては苦しい。突き放しても潜り込むのが上手く、迂闊に出ても逆転があるだけに、どう取るか…

平成30年秋場所 序盤戦

※稀勢の里の5日目まではトップページの方に書いてしまいましたので、省略します。

鶴竜 6-0
強い!何をおいても、まずは踏み込みの良さですよね。
6日間のうち4日は右足から出ているのですが、二の矢での狙いも含め使い分けは効いていますし、精度にも乱れはありません。突き放す際にも悪いときのように腰が浮き上がってこないですし、分度器で測りたくなるような角度の前傾姿勢で連日安定した土俵を展開しています。
休場明けとはいえ、巡業にも出てやるべきことをやっていますから、スタミナ面にも大きな不安はないはず。
全体的に上位陣が好調の場所とはいえ、現状で本命視されるのは、やはり今年に入って以降の連覇実績が光るこの横綱でしょう。


白鵬 6-0
先場所を休む原因となった右膝に加え、巡業中には左足首も負傷し、どちらかと言えば後者の影響を感じます。
すべての局面において軽さが目立ち、5月同様に内容面では鶴竜との間に少なからぬ開きがあると言わざるを得ない。
それでも負けていないのは歴戦の勝負勘ゆえんとも言えますが、今日の正代みたく左回り(白鵬から見れば右回り)で左前廻しを取らせないように動くクラシカルな白鵬対策がそれなりに辛そうなので、その対応如何か。
上位連戦を迎える終盤に向けての展望は、また後日。


稀勢の里 5-1
初黒星となった今日の千代大龍戦、普段は体当たりメインの相手が(頭で)かましてきたのも予想外だったか、立合いで完全に上体が起き、二・三発突いてから右に開いてのいなしというタイミングの良い攻めに翻弄されてしまった。
稀勢の里側から見ると、今場所はじめて左足から踏み込み、不安ありとされる左おっつけ狙いで立っているのですが、確かに千代大龍は右から突いてくるので左おっつけは理に適っている。
しかし、場所前の調整ではその形をほぼ試していないと聞いていましたから、ならば合理性よりも再現性を選び、右から踏み込んで右上手を探り加減に出た方が良かったのかもしれません。
明日の千代の国は、突っ込んでくるというよりは、右へずれるようにしながら右おっつけで稀勢の里の左を封じにかかる可能性の方が高い。巡業なりでよく捕まえていて取り口も分かってるでしょうから、おそらくは右から踏み込んでじわじわ左を差しに行くだろうとは思います。一旦体が離れて相手が突いてきたときにどう対処できるかでしょう。


豪栄道 5-1
初日の完敗を経た2日目の相撲は、だいぶ硬かったですね。さして効果のない張り差しで腰が浮き、相手と間隔が空いて見合うようになってしまう。玉鷲戦でのこうした流れは負けパターンなのですが、引かずに我慢して右を差し、小手投げにも注意を払っての寄りで初日をあげると、3日目以降は上向き基調。今日の御嶽海戦は非常に厳しい攻めで大関の意地を示しました。
結果的には去年と同じ星で来ていますが、明日の苦手千代大龍戦は小さくないポイント。相撲内容そのものよりも、立合い不成立なりで迷った末に、中途半端な立ちで墓穴を掘るケースが多いので、迷わず立てるかですね。明日勝てればいよいよ乗って行きそうな予感がしています。


髙安 6-0
腰の不調で稽古不足・調整不良と聞いていたのですが、蓋を開けてみると、こんなに腰から下が安定している髙安は見たことがないというくらいの好調ぶりですね。
同じ体当たり主体でも、大関昇進時のような爆発的な出足はありませんが、相手に十分圧力を加えた上、自分の上体も起きずにサッと得意の左を差すなり、足の流れた相手を開きながらはたき落としたり、相撲の流れも良好。
組み止め方が良いゆえに、差した腕も早く返り、勢戦・魁聖戦と相手が苦し紛れの技に出る端に付け入って無理なく勝ちを納めています。
ただ、こちらも明日が苦手の玉鷲戦。今場所不振とはいえ、一発のある人はどんなときも怖い。体当たりの進化ぶりを測るにおいても、格好の試金石と言えるでしょう。


栃ノ心 4-2
二歩目にあたる右足(親指)の負傷によって立合いは高く、開眼の一因でもあった右からの攻めも出せないのだから、「去年までの栃ノ心(当ブログで再三記した通り、正確には昨年名古屋あたりから進化の兆しは見せていましたが)」に逆戻りしたかのような取り口も、やむを得ないの一言に尽きます。
そんな中で4勝2敗という前半戦は掛け値なく評価に値する奮闘ぶりで、後はどうか故障を悪化させることなく大関の地位を守るという今場所のミッションを成し遂げてもらいたいと祈るばかり。
横審委員長が稀勢の里について「必死さが伝わってきた」と称賛のコメントを出していましたが、同じ文言をこの人にも向けてやってください。出来ることなら休みたいであろうコンディション下でのカド番場所、本当によくやっています。

御嶽海 5-1
(4~5日目は踏み込みやすい相手という事情もあったので)総じて言うなら、立合いの踏み込みが鈍めの場所。
豪栄道戦は完全に当たり負け。久々に踏み込む際の腰高を解消できず、上体をロックされた体勢のまま敗れました。絶対連敗したくない7日目は苦手貴景勝戦。気の焦りがこの人らしい上下のバランスを乱すようなら、かなり危険な相手となるでしょう。
昇進ラインを11勝と考えるのであれば、決して視界良好なる情勢とは呼びがたい。 
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