土俵一路

花形力士の取り口分析、上位陣の対戦別展望、幕下以下有望力士の特集などを更新中。旬の話題にフォーカスしたコラム調の記事も気の向くままに…                 「本場所中も本場所後も楽しめる」をコンセプトとして、マイペースかつストイックに我が道を往き続けます。            ご意見・ご感想は chiyoganme39@yahoo.co.jp まで

5代目伝言板 

4代目が長くなってきたので、改元までの期限で5代目稼働させます。

4月11日
モチベーションが恢復するまでの間にやろうとしていたことがあり、そちらにのめり込みすぎた為再開が遅れました。
リハビリがてら、まずは既に取り口分析を公開済の力士に関しての追記事項を書いていこうかなと。第1弾として北勝富士編を修正。

4月1日
どうにも部屋別記事を書き終えた燃え尽き感でモチベーションが…
今週末には何か書こうと思いますので、今暫くのお待ちを。

3月29日
もっか白鵬の三本締め騒動が角界の主な話題となっています。
たしかに、今回は悪質な意図から出た行為とは言えないのですが、ほんの1年ちょっと前に万歳三唱の件で厳重注意を受けている身であることを考えると、「累積」の観点から一定の処分もやむを得ないのか(それでも、流石に「出場停止」以上の厳罰が下ることはないでしょう)。
いつ結論が出るのかは分かりませんが、最終的にどのような理由付けでどのような処分を下すか、しっかり見ていきたいところですね。

3月27日
貴景勝関、大関昇進おめでとうございます。
私事ながら、幕下時代から有望力士特集を書いてきた力士が大関になったのは初めて。(同記事の公開は)たった3年ほど前のことなのに…と、今はその速さに感嘆させられるばかりの心境です。


3月26日
書きかけになっていた連載の第1回を微修正の上、再公開しました。今後は隔月(本場所のない月)に1度の更新ペースでじっくり研究しながら書いていければと思っています。
※次回分だけは4月中にあげられるかもしれませんが、確証はありません。


3月25日
白鵬が昨日の相撲で右上腕を痛めました。取組の最初(出られて覗かせた程度の右で掬ったとき)に痛めて、その後も悪い右を使っていましたから、症状は決して軽くないでしょう。
千秋楽ということを差し引いても、白鵬が本場所の土俵であれほど痛がるのは、5年前の大阪で琴奨菊に負けた際、土俵下でうずくまって以来じゃないかなと思うので心配ですが、誰より自分の体を知り尽くしている人ですから、いかに次の場所へ思い入れが深くとも、自身のコンディションと相談して出られないと考えれば出ないはずという信頼感はありますね。


3月24日
春場所終わりました。
場所後の更新、どうしようかなあ。解説者名鑑をめっちゃやりたいんですが、流石にそろそろ取り口分析進めなきゃ拙いし…

3月20日
明日は余裕があれば幕下以下全勝力士の展望も書いてみたい。話題の力士が何かと勝ち進んでいる状況ですしね。

3月19日
碧山、目論見通り10日目まで1敗で来てくれました。後は1日勝つごとに楽しみが増していくといったところですが、初っ端から大変な相手と当たったなあ(汗)

3月16日
碧山、千代大龍戦の惜敗こそ悔やまれますが、1つ負けているからこそ早めの上位戦を逸ノ城に押し付けられるかも…というのは冗談として、負けて悪い力が抜けたのか、却って内容が上向いているのは確か。
なんとか10日目までは、この星のまま走ってもらいたいという一言ですね。

※中日分の雑感記事はお休み、明日は翌日(9日目)の見どころのみ更新します。

3月15日
残り1部屋となったので、今夜はそちらの完成を優先します。雑感の方は明日のお昼までに書ければ。

3月14日
今場所は序盤~中盤雑感と題し、10日目まで白鵬をメインに構成した記事を書いてみます。



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花形力士取り口分析 豊山

豊山亮太 出身:新潟 生年:平成5年 所属:時津風 身長:186センチ 体重:183キロ

<立合い分析>
幕下時代の有望力士特集記事にてその立合いを記した際の内容は
大きく分けると、左四つや突き押しの相手とやるときは体当たり気味に当たってから突き押しに徹し、右四つとやる場合は、右喉輪左おっつけで挟み付けて、そのまま攻めきれれば良し、そうでなくとも根が右四つということで、素早く左おっつけからの左上手に進展させて…という狙いを採るよう。  

というもの。現在も大枠では変わっていないが、自分より小さい左四つ力士などには、左で起こし、右で引っ張りこんでの左四つ狙いが見られるようになり、また去る30年春場所の勢戦では、てっきり相手の右差しを左からのおっつけで封じにかかるかと思いきや、両手を下げるようにして踏み込む形を見せるなど、細かいものまで含めるとまずまずのバリエーションがある。
また、幕下時代殆ど用いることのなかった額で当たる立合いも、番付が上がり対戦相手が大型化していくごとに増加傾向。ただ、激しくぶちかまして相手を弾くというよりは、当たりながら片方で突き、もう片方でおっつけて挟み付けるような構えに持ち込んでいくのが主な狙いで、豊響や古くは琴櫻に代表されるような出足・爆発力を伴うタイプの当たりではない。
個人的には、今のように相手と密着しながら押していく(その延長線上として四つに組んで出る)ような取り方で、徐々に立合いの強度を高めていけば何ら問題はないと考えるのだが、本人は「前哨戦でもっと突っ張りたい」と話しており、であるとすれば、それに応じた立合いを修得・向上させていく必要があるのではないか。


踏み込み足:左
手つき:相手に応じて、先に手を着かせてから左→右と下ろすパターンと、先に両手を着いて待つパターンを併用。 先に手を着かせる場合は、直前まで右手を右膝の上に置いた状態からサッと両手を下ろす。
呼吸:時間いっぱいで立ち上がってから、腹を大きく三度叩きながら後ずさりして東西徳俵の周辺まで下がり、下がりをさばきつつ、また仕切り線までジワリ前進するという、威勢がいいんだか悪いんだか分からないようなルーティンを用いる。当然そのクッションが入ることにより、呼吸具合は遅すぎる部類に入れざるを得ず、腰を割ってからも余分な動きが多い。
相手の仕切り位置などに応じてか、腰を割ってから少し後退することも。

<追記>
30年後半から上記の仕切りを省略し、腹を叩く回数は三度から一度、その後徳俵周辺まで下がっていたのも少し後退する程度に留めるようになった(31年春の最終盤は腹を叩く動作もなくなっていた)。
ゆえに呼吸具合の評価としても、かなり遅い→遅いくらいには高まったと言えるだろう。


<取り口分析>
29年九州以降勝ち越しが続き、30年夏はいよいよ初の上位挑戦となるが、この間、強引な投げやまともな引きが減ってきたとはいえ、取り口そのものに大きな変化があったわけではない。

腰高やワキの甘さをさかんに言われるが、前者に関しては高くとも安定していれば特大の欠点とはならないし、後者に関しても主に左から繰り出す良いおっつけの型があることを考えれば、無理に大きく突っ張ろうとせず、脇を締めることに重点を置くという、魁聖のような取り方を覚えればかなり安定するのではないか。
もし弱点は覚悟の上で、突っ張り主体に激しく攻めるという方向を目指すのならば、現状から変えるべきこと・直すべきことが少なからず出てくるのではないかという<立合い分析>の項と同じ結びになっていく。
まして29年秋場所で右膝を痛め、今後も大型力士特有の影響が尾を引きそうなことを考慮すれば、尚更なるべく派手な動きを廃し、堅実に取ることを第一にしてもらいたいと感じてしまうのだが…

無論そのような相撲で上位を張り、その地位に安定するためには、日々の稽古で少しずつでも地力・馬力をつけていく努力は欠かせないが、魁聖にとっての白鵬がそうであったように、豊山には鶴竜が毎場所のように出稽古に来て胸を出してくれているのは大きな財産であり、これを生かさない手はないだろう。

花形力士取り口分析 北勝富士

北勝富士大輝 出身:埼玉 生年:平成4年 所属:八角 身長:185センチ 体重:160キロ タイプ:突き押し 右四つ寄り

<立合い分析>
前目の位置に置いた右膝を前に向けた構えから、かましながら、やや左へずれ気味に出て行く立合いが特徴的。
相手の四つ次第ではあるが、基本的には左おっつけ右はハズや喉輪にかかるような体勢で挟み付けて相手を起こし、突くなり押すなり前廻しを引いての寄り身に出るなりの二次攻撃へと進展させていくのが勝ちパターンと言えるだろう。
後述するとおり、(学生出身力士特有の…というべきかはさておき)立合いにはまだまだ甘さがあり、幕内上位で相撲を取ること数場所、巧みに機先を制され当たり負ける、あるいは軸をずらされるような格好で、その圧力をまともに使わせてもらえぬまま破れる場面も目立つように。根が右四つのために引っ張りこまれやすいことなども含め、ここからは浮かび上がってきた課題をいかに克服していくかの局面に入っていく。


踏み込み足:左足 腰を割る際、左→右の順で土俵を踏みしめるようにするのも特徴。
手つき:右→左の順に下ろして立つ。相手が先に手を下ろして待つ場合でも、サッと両手を下ろすのではなく、片方ずつ下ろしていく。
右足を前に置き、膝を前に向ける格好をするため、正面から見た場合、多少右半身加減の姿勢で映ることとなる。また手つきの位置は、そのような手つきの方法ゆえに、やや仕切り線から下がり目を取るのが基本。
呼吸:策戦的なずるさを感じるわけではないが、立ち上がってから腰を割るまで、腰を割ってから立つまでのいずれも遅い方で、改善したい。
後者で言うと、腰を割り、片手を下ろした後(かほぼ同時)に右膝を前に向け、左足を少し引くという動作を入れるため、遅いというのもさることながら、相手にとっては間合いをはかりやすいのみならず、今後はその瞬間(どうしても僅かながらもかかと重心になるタイミングがある)に生じる隙を突かれることも増えそうで、勝負の上において損をすることにもなりかねない。研究熱心な人ゆえ、敢えてその「隙」を逆用するという考え方もあるが、やはり大前提とすべきは立合いはシンプルであればあるほど好ましいという基本姿勢に立ち返ることではないか。

<追記>
31年初場所あたりから、上記<呼吸>の項で記した立ち合いの隙を解消するためか、左足の引きをなくす乃至最小限に留めて、かかと重心にならず立つ形を模索中のよう。
そこに意識が行き過ぎて腰が決まらずに立ってしまうケースも散見されるが、春場所時点においても「改良途上」の感は色濃く、今後のブラッシュアップに期待したい。


☆主な立合い技
ぶちかまし
29年九州は、(左にずれるのではなく)シンプルにまっすぐ踏み込んで突き起こす立合いの修正に取り組み、脇もよく締まり、手も足もスムーズに運んでいく迫力ある押し相撲で大勝ちに繋げた。
左おっつけ
左へずれるように立って、左おっつけ右はハズや喉輪にかかるような体勢で挟み付けて相手を起こさんとする。右四つ(や右四つのメカニズムで立つ)力士が左足から出ようとする立合いに対して用いるのにもっとも適していると言えるだろう。
NHKの中継などでは「おっつけ」として統一されており、「相撲大事典」にも収録されていないゆえ普段は使わないが、相手の脇腹から腰のあたりにピタッと肘を押し付ける様があまりにも綺麗なので、外筈という表現を用いずにはいられない。
ハマったときの美しさはその通りだが、どうしても相手の当たりを呼びこむような形になるので体力のある相手に強く踏み込まれると、おっつけきれずに差し手の侵入を許すことも。右の使い方も課題となる。
右おっつけ(+左喉輪orハズ)
29年九州で稀勢の里を下した一番に代表される、左封じの策。要領としては、理屈の問題で左にずれ過ぎてしまっては拙いゆえ(仕切りの位置をずらすという策もないわけではないが)、普段以上にまっすぐ踏み込む意識が求められるし、左足から出ることは変わらないため、左の突きをしっかり相手の胸か肩のあたりに当て、押さえておけるか(引っ張りこまれないか)も重要。そこから右おっつけと左の喉輪で挟みつけたい。
同場所では2日目の御嶽海戦でもこの型がハマって快勝。①の立合い強化による恩恵が十分に現れた格好だ。
御嶽海戦では、右からの苛烈なおっつけによって相手の肩が「みちみち」 鳴る音が聞こえたとの本人談。型にハマった芸術的な押しに凄みが身についてきたのは頼もしい。


<攻防分析>
長身かつ膝に故障を抱えながらも、よく膝を曲げ、低い体勢で攻め抜く出足と角度が命の押し相撲は、大学の先輩にあたる妙義龍ゆずり。あくまで押し相撲の型や間合いを大事に取らんとする姿勢には師匠にも共通する玄人好みの要素が満載だ。
元々(高校あたりまでと聞いた記憶がある)は体も小さく、四つ相撲、それも左前廻しを引いて食い下がるような取り口だったようで、その時代の名残か、自分よりまだ小さいくらいの千代の国と右四つに組んでもあくまで頭をつけんと試み、嘉風チックに首を相手の顎の下あたりに入れながら出ようとしたのは驚いた。
得意とする右の差し手は十分に返るし、廻しも切ることができる。豪栄道戦では二本入った体勢から、相手の右首投げを予測して首をすくめるように上体の力を抜いて体を預け、右足も十分に送って完全に体を開くスペースを潰してしまった。無論、幕内上位でいきなり組もうとするのはご法度。その器用さを積極的に生かすのは数年先のテーマとしたい。

デビュー当時から分厚いサポーターが施されている右膝はやや流れやすい面も見受けられるが、稽古量の充実にも担保され、今のところ大きな乱れを感じることはない。

☆主な得意技
型にはまった押しの徹底
御嶽海は差し身の良さなども生かした総合力の高さ、貴景勝は構えを崩さずにじわじわ押す粘り気、阿武咲は立合いからの出足とそれぞれの強みを有するが、流れの中における押しの威力・出足の良さという点では北勝富士に随一の良さがある。あくまで前傾を崩さないことをベースに、事前に描いた戦術に沿った攻めに徹し、頑としてやり抜く空間認識能力の高さにも優れているのではないか。
基本的な押しの型に関しては既述の通りゆえ、やや違った視点からその特徴を掲げてみた。


<平成30年の見どころ>
新年早々の実現は微妙になったが、三役昇進については時間の問題だろう。年齢的にもその上を目指すための確たる足跡を刻めるか。
喫緊に改善すべきは、やはり九州場所後も微修正を重ねているであろう立合いに関する課題。焦らされると突っ掛けがちになってしまう立ち方ゆえ必然とも言えるが、不成立の多さも出来るだけ克服したい。
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