土俵一路

花形力士の取り口分析、上位陣の対戦別展望、幕下以下有望力士の特集などを更新中。旬の話題にフォーカスしたコラム調の記事も気の向くままに… 「本場所中も本場所後も楽しめる」をコンセプトとして、マイペースかつストイックに我が道を往き続けます。                    ご意見・ご感想は chiyoganme39@yahoo.co.jp まで

5代目伝言板 

4代目が長くなってきたので、改元までの期限で5代目稼働させます。

12月7日
再開第1弾の記事を公開。
思えば長らく幕下以下の注目力士に触れてこなかったですから、どうせなら(賛否はともかく)例の決定により硬直性の強まった一門ごとの枠組みで纏めてみようかなと思い立ちました。
できれば連日、無理な場合は2日に1回のペースを目標に、年初にかけて鋭意作成していく予定です。

また、ついでと言ってはなんですが、冒頭で部屋ごとに創設の経緯やこれまで育成してきた力士などについてもごく簡単に述べていますので、併せてご覧いただければと思っています。





続きを読む

部屋別 幕下以下有望力士紹介 高砂一門(5)八角部屋

八角部屋
元横綱北勝海が平成5年に九重部屋から独立して創設。横綱・大関こそ出ていないが、平成9年に海鵬(のち小結)が新十両昇進を果たして以降、番付から関取を絶やすことなく、北勝力・隠岐の海(いずれも関脇)・幕内大岩戸・北勝富士らを育て上げている。
現在は隠岐の海を筆頭に隠岐出身力士の人材が目立つものの、前述の海鵬から現在の幕内北勝富士に続く学生相撲出身者、中学卒業後入門の所謂叩き上げ組、他競技からの転身を含む高卒組など多様な経歴を経て入門してきた30人近い力士たちが在籍。
相撲未経験の割合がかなり多いながらも、入門後にじっくりと力をつけ、徐々に三段目以上へと地位を高めていくノウハウに注目する角界関係者は多い。


・当ブログが推す有望5力士

池川 生年:平成5年 出身:大阪府 身長:192センチ 体重:159キロ
近大相撲部では朝乃山・玉木(いずれも高砂)と同期。
立合い右でかち上げ、相手を起こしてから左四つに組み止める取り口。懐の深さは魅力も、慢性的に左膝や腰が悪く腰高のため、出足がある相手に弱く、組んでからも運び足の精度に課題を抱える。
相撲の取り方、立合いの狙い自体は兄弟子の隠岐の海に近いが、やはり完成度の点において大きな差がある。まずは体調をいかに安定させるか。基本の稽古を十二分にこなし課題を克服していけば、素材としては幕内を張れるだけのものを持っている。


佐藤山 生年:平成12年 出身:福島 身長:177センチ 体重:130キロ
相撲経験を有し、中学卒業後に入門。デビューから1年足らずで三段目に進むと、30年夏には話題の納谷を下すなど7戦全勝。翌名古屋では17歳にして新幕下昇進を果たした。
目立って体が良いわけでもないのだが、スピード出世を遂げるだけあって、相撲をよく知っている。しっかり前傾を拵えてハズで地道に押し上げる師匠同様の型を持ち、四つに組んでも勝機を掴むのが早い。まだまだ相手を圧倒するような馬力・出足はないが、体も徐々に大きくしながら「3年先」を見据え、着実な成長・発展を目指したい。番付面での上昇は後から自然とついてくるだろう。


北勝川 生年:平成6年 出身:北海道 身長:172センチ 体重:142キロ
高校での柔道経験を経て入門。入門から2年半で幕下昇進(27年9月)した後は膝の故障などで苦しんだが、次第に復調。29年以降は概ね幕下に定着し、さらなる浮上を期している。
師匠と同じ柔道経験者だが、早い時期から投げ技などには頼らず、重心の低さを活かした押し相撲一本。差してくる相手などに対して、片方をおっつけ、もう片方をハズや喉輪にかかって押す型がハマった際の勝ち味は実に美しい。来年は「良い」力士から「強い」力士へと脱皮し、幕下上位に入れるか。タイプが近く、あっという間に番付で並びかけてきた佐藤山の存在も刺激にしたい。


北勝就 生年:平成6年 出身:広島 身長:184センチ 体重:137キロ
広島県の強豪野球部から相撲経験なしで入門し、28年に初土俵から4年あまりで新幕下昇進。
長身かつ筋肉質な体つき、脇の甘さと腕っぷし強く右で極め上げ、強引に振り回す様は「万歳三杉」こと関脇若三杉(大豪)を彷彿させる。
大味な取り口ゆえなかなか幕下に定着できず、体調不十分だった30年上半期には一時三段目下位まで下がったが、下半期で盛り返して幕下へと返り咲いた。
前哨戦で突っ張るか、上手からの相撲を覚えるか。大器ではあるが、もう一皮剥けるには相撲内容の改良が求められる。


隠岐の浜 生年:平成9年 出身:島根 身長:180センチ 体重:157キロ
隠岐の海や幕下隠岐の富士らと同じ隠岐郡隠岐の島町出身。
相撲経験を有して中学卒業後に入門(25年春場所)すると、2年足らずで新三段目入り、その頃は本名の青砥で取っていた。
体当たり気味に出て、右差しないし二本差し込みながらの速攻はなかなかに鋭いが、上体が反ったままで攻める癖がある。30年は幕下昇進を果たせそうで果たせなかったが、もう少しでも背中を丸くして、また差してからの細かい技術にも関心を払えるようになってくれば、すぐにでも定着できるだろう。
30年九州で左膝を痛めたのは気がかりだが…



・その他の注目力士
隠岐の富士(S63 島根 180 162)は、どちらの四つでも体を生かして前に出る圧力が武器。30歳を越え、やや下半身に衰えも出始めたが、攻撃力に一層磨きをかけ、上位への道を切り開けるか。
幕下以下のファンには足取りの名手としてお馴染みの海士錦(H3 島根 178 103)海士の島(H4 島根 179 110)兄弟は隠岐郡海士町出身。
弟の海士の島が29年秋に入門6年目で新幕下昇進をつかめば、兄も一時期怪我で序ノ口まで落とした番付を三段目まで挽回させてきた。
急上昇株と呼べるのが北勝誉(H6 福島 170 120)。入門7年目にして初の三段目中位進出を果たした30年九州で5勝、いよいよ幕下が視界に入るところまで番付を上げそうだ。北勝川よりもう一回り小さい体つきでも、正攻法を厭わず押しの一手を高めんとする気概十分の相撲ぶりにも魅力がある。
未経験から入門し、初土俵から6年近く序二段を主戦場としてきた力士の開花は、いかにも冒頭で記した、この部屋の叩き上げ力士らしい成長曲線と言えるだろう。

部屋別 幕下以下有望力士紹介 高砂一門(4)九重部屋

九重部屋
当代(14代)九重は、大横綱千代の富士こと13代九重が部屋継承初期から二人三脚で育て上げた名大関千代大海を現役名とし、幕内最高優勝3回や史上最多タイの大関在位65場所を記録して22年1月場所中に引退。その後は年寄・佐ノ山として、九重部屋付きで後進の指導にあたっていたが、28年7月、13代の死去によって名門を受け継ぐ立場となり、新たな大海へと漕ぎ出したのである。

千代の国・千代大龍など、自身の部屋付き時代から熱心に叱咤激励してきた関取たちの最高位更新、千代鳳・千代嵐など再起を図る関取経験者の返り咲きとともに、5年~10年先を見据えた新鋭の育成も大きな使命。29~30年と2人ずつの新弟子を迎え入れ、少しずつ来るべき未来への基盤を築いている段階と言えそうだ。



主な注目力士
千代栄(H2 京都 179 162)は、最高位幕下7枚目の実力者。栃飛龍(春日野)のように上体の力が強いタイプで、相手を弾いたり押さえたりする動きには長けているのだが、故障を抱える下半身が硬く、常に揃いがちであるため、出足に欠ける点が課題となっている。
相手を起こすこと自体は出来ているので、その次の足を素早く運び、片方喉輪・もう一方でおっつけるような構えに入って相手と密着しながら押せれば、すぐに十両が狙える地位に安定できそうなのだが、膝の状態がなかなか上向いてこないので、今一歩取り口の改善にも踏み切れずにいるようだ。

千代の勝(H6 沖縄 176 125)は、高校の先輩である千代ノ皇同様の右四つ正攻法。
まともな相撲の取り方で、さほど体に恵まれてるわけでもないために三段目が3年あまりと長く、30年にようやく幕下定着を果たした。
徐々に地力はつけているが、ただ右を差しに行くだけの立ち合いゆえ受けに回りがちで、うっちゃり腰を持つことが却って怪我のおそれを募らせる。二の矢の攻防では、頭を付け、おっつけも出せる人だけに、頭から出ておっつける立ち合いも併用できるようになればいいのだが…

千代大豪(H10 兵庫 184 129)は、デビュー時に総合格闘技出身の経歴が注目を浴びた。
当初は壮絶な張り手が話題となり、現在もときおり片鱗を覗かせるが、もちろん基本の習得にも余念なし。コツコツと相撲を覚え、突き押しの型もサマになってきた。また、かち上げてから二本差すような狙いを見せることもある。
デビューから2年あまり、ここ最近はツラ相撲の傾向が顕著に出ており、三段目中位で一進一退の情勢も、まだまだ発展途上の段階。将来的には体型の近い福の花がごとき爽快なる個性派に育ってほしい。
ギャラリー
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

記事検索
カテゴリー