土俵一路

本場所中の更新に加え、場所と場所の間は花形力士の取り口分析、幕下以下有望力士の特集などを書いています。 「本場所中も本場所後も楽しめる」をコンセプトとして、マイペースかつストイックに我が道を往き続けます。                他サイト等への転載はご遠慮下さい。

Category:2015年 > 名古屋場所

1週間のご無沙汰ですが、予告通り三賞力士最終予想の更新をいたします。

殊勲 
栃煌山 久々に現れた技能賞対象ではあるのですが、両横綱を倒したからにはこっちにせざるを得ない。
敢闘
嘉風(条件付き) 栃煌山の受賞が確定している状況ですし、近年のしみったれ選考委員の下では無条件というわけにもいかなさそう。
ただ、漸くというべきか場所前の展望号でも妙ちくりんな選考方法への疑問などが挙がってはいましたし、その点で今回の嘉風は受賞へのハードルが改められた(「緩まった」という表現は使いたくない)かどうかを見る試金石ですね。



 

新十両場所で6連勝スタートの御嶽海。5日目の解説で部屋付きの中立さんが話していた通り、立合い当たって行ったところで右足が浮いて上体が起き加減になる弱点はあって、学生時代に対戦がある力士は大体そこを狙ってきていたりはするので、もうちょいすると各力士が対応してくるようになるんだろうけど、そこをどう乗り越えながら出世のスピードを緩めずに上がっていけるかという点を楽しみにしたいですね。とりあえず明日の大道あたりに出足を止められず持っていけるは手っ取り早い試金石になりそう。


今日の白鵬
取組前のレポートを聞いてた限りはしっかり当たっていくようなニュアンスに聞こえたのですが、結局はやっぱり踏み込まずに両腕を下げて差しに行っちゃうんだよなあ・・・後は前日分の展望で書いた内容と異ならないので繰り返しませんが、まあ横綱が巧く左前廻しを取って、決して強く引きつけるというほどでもないのですが、妙義龍の腰を逃がさないという点では利いてましたね。


明日の白鵬 vs勢
相四つですし、差しに来る相手なので簡単に形は作れるのですが、初場所はその体勢を作りながら攻めあぐねて土俵際、上体に力が入ったまま体を預けるところを突き落とされ、薄氷の勝利でした。
現段階での状態を測るバロメーターになる相手なのかなという意味でも注目したい一番ですね。




 

今日の白鵬
立ち合いやや高く、碧山の当たりも良かったので、 腕を伸ばされて後退。ここでなりふり構わず張り手混じりの突っ張りを見舞われて上体の力みを生じさせるようだと危なかったのですが、どうも白鵬、鶴竜とやるときの碧山は行儀が良いので、あくまで頭を下げて横綱の右をおっつけて嫌う形。形としてはそこまで悪い攻めをしているわけでもないのですが、横綱の柔らかさと構えの上手さでいつの間にか吸い込まれるように右四つになっていたという感覚でしょう。

明日の白鵬 vs妙義龍
ここ2度は妙義龍が両腕を下げるようにして当たりながらモロ差し狙いで来るのを力任せにねじ伏せているという内容。ただ、だからといって「モロ差し対策」のようなものを考えすぎる必要はないのかなと思うし、踏み込まずに差してくるだけですから、他の立合いを採ってきた場合にも対応できる型として、きっちり差し手を固めて当たり、前に圧力をかけて行けば大丈夫でしょう。
今日の相撲で多少立合いが上ずっていたのは気がかりですが、そこは修正を入れてくるはずとしか書き用がないところですね。

対する妙義龍としては、過去2回の立合いによって横綱の側が張ってきたり、かち上げに来たりするリスクを減らしたとも言えるわけで、その布石を今回どう活かしていくのかは興味深い。当然カッチリした考えはあって、取組前の時間にその旨を伝えるレポートが入るでしょうから、明日、その内容とも照らしながら書いていければ。

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